2018分水嶺トレイル完走記②
甲武信ヶ岳~大弛峠
甲武信ヶ岳から先、いよいよ吐き気が本格的になってくる。
登りはフラフラ。時折、立ち止まってストックに頭を預けて1分くらい休憩することが多くなった。
今思えば、眠気もあったのだと思う。
このとき、文章では上手くかけないけど、、良く分からないことを思っていた(^^;)
頭も働いていなかったんだろうなー。
甲武信ヶ岳から先の下りだったか、Bコースのチームに追いつく。
その中の一人から名前を呼ばれる、誰かと思ったら、UTMBの宿を共にしたトコロさんだった。
「今年も優勝して連覇ですね!!」とプレッシャーをかけられる笑
富士見、両門ノ頭、東梓とか、そんなに大したことのない登りでうなだれる。
まずい、こんな調子では国師ヶ岳の登りで死んでしまう!と思った。
東梓の手前で、B選手に出会ったが、公式カメラマンだというので、写真を撮ってもらった。
吐き気でダレていた頃なので、顔が心配である。
東梓で復活を願い甲武信小屋で仕込んでおいたGOレーションを食べる。
国師ヶ岳
無理やりにでも食べたからか、大きくつぶれることは無く、なんとか登りきった。
大弛峠
到着は1時30分ごろだったか。
去年はここで吐いた。
今年はここで元気であることが一つの目標だった。
が、現実は、潰れていた。
味噌汁と白湯を頂く。椅子に座って休憩。
ボトルにスポーツ麦茶を入れて水場の水を補給。
スポーツ麦茶の塩気がどうも吐き気を誘う。
今は普通のお茶が欲しかった。
20分、30分くらい休憩したか。
甲武信ヶ岳以降、ペースも落ちたし、ここでも結構休憩したのに、Aの後続選手が一向に現れない。
他の人も自分と同じように潰れているのかも。
大弛峠~金峰山
自分が出発するちょっと前、去年の分水嶺で知り合ったB参加のイマザキさんが出発していった。
吐き気は完全に治った感じはしないけど、ゆっくりでも出発することにした。
で、進んで5分もしないうちに気持ち悪くなって、けど吐くと元気が逃げるから、我慢しようとうずくまった、けどダメで、結局戻してしまった(><)
だめだ、去年は大弛峠から先は吐き気なかったように思えたけど、今年はまだ治らない。
金峰山の登りも辛く感じた。
後ろからクマ鈴の音、ついにA選手か、と思ったらBの選手だった。
で、しばらくこのB選手と近い位置で金峰山を目指した。
金峰山、岩場で踏み後もないから分かりにくく、ここは数名で通過したほうが良いと思ったのもあり。
金峰山
到着は3時40分くらい。予定より遅れてきた。
武田さんに到着のメール。
金峰山~富士見平
4時8分
金峰山の尾根を離れる頃、薄らと空が明るくなってきた。
あー綺麗だなーと思う反面、去年はここで朝日の記憶はないので、やはり去年より遅れているなー・・とちょっと悲しくなった。
金峰山から砂払ノ頭、尾根を離れるまでの区間、なんだか長く感じた。
尾根のあとの下り、下りはパワーを使わないのか、割と淡々といけた。
けど、頭がフラフラするし、去年同様、大日岩のベンチで仮眠しようと思っていた。
大日岩のベンチに到着、時間は4時44分。不吉な時間だったので記憶している。
今年も結局ここにお世話になった。
特にアラームなどはかけずに寝た。
が、手や足に虫がくっついてきて気になる(^^;)
気づいたらちょっと寝ていて、時間を見たら4時55分、10分くらい寝ていたみたい。
相変わらず後ろはやってこない。1回クマ鈴の音がしたけど、抜かしていく感じはなかったので、B選手だったのかな、この大日岩から小川山に向かうはずだし。
富士見平に到着、時間は5時半くらいだったか。
すっかり明るくなっていた。
内蔵やられて吐き気が酷いと伝えると、スタッフのキムラさんから、確かに顔色が良くないと言われる。
ハラさんから「大丈夫、ここでモーニングのほか、ランチ、ディナー食べていってもまだまだ間に合う時間帯だから!」といわれる。
そうだ、ちょっともう辛かったし、リタイアも考えていたけど、ここでゆっくりしていこうと思った。
小屋ではご飯が炊けているというので、一発復活を願って中華丼1200円を注文。
めっちゃ美味しい!って感じもしなかったけど、完食した。最近出来た虫歯が痛む。
で、食べている間、ついにAの後続選手の姿が!
なんと女性、マサさんだった。
マサさんと言えば、面識は無いけど、レースでいつも上位に入っているイメージ。
やっぱこういう局面では女性は強いなーって思った。
富士見平でやったこと、中華丼食べる、CCレモン購入して半分飲む、お茶購入、トイレ。
たぶん30分くらい滞在。ああそうだ、ここのトイレ結構混みます。自分もちょっと並びました。
あと、ここでコース変更を知らされる。
瑞牆山から下った後の渡渉ポイント、増水のため、これを通過せず、林道を使うようにとのこと。
富士見平~不動滝
富士見平から先は瑞牆山のきっつい登りが待っている。
なるべくは疲れないよう、エコな登りを心がけて登った。
さっき中華丼を食べたけど、吐き気はない!
そして、胃が機能している感じがある。いいぞ。このエネルギーを大切に使っていこうと思った。
瑞牆山への登りを登りきったところでB参加のフナチさんの姿、珍しく座り込んでいた。
暑さにやられたのか、ちょっと会話して先に進む。
不動滝のあたり、思いのほかハイカーが多かった。
そして下りが長く感じた。くそ、なんだこのしつこい下りは!と愚痴っていた(^^;)
不動滝に到着。
ここが最後の水場。
ゴールの獅子岩までは5時以上はかかる。
ソーヤミニで浄水しようとしたら、なんと水が出てこない。なんか詰まっているのか。
くそ、テストしておくべきだったと後悔。
仕方ないからそのままで補給した。
水は全部で1.5L~2Lくらいだったと思う。
半分飲んでいたCCレモンは信州峠で飲もうと思っていた。
そうこうしている内にマサさんも到着。徐々に順位を気にし始めていた(^^;)
けど、まだマイペースマイペース。
不動滝~信州峠
下りきって、林道に出た。
渡渉ポイントへは行かずに、そのまま駐車場からロードへ。
ロードの下りは走ったけど、足にきた。やっぱロードの反発は悪だ、と思った。
そして松平林道到着、ここから県境を目指して、きっ・・・・・つい直登をいく。
直登は時折、直射日光も当たって、とても暑かった。
Tシャツを脱いで、インナーのファイントラックのスキンメッシュのノースリーブだけの状態にした。
これで上下共に黒になってしまい、蜂が心配されたが、今は暑さのほうが怖い。
直登を登りきって、県境を進む地図読み区間。
っていっても、自分は地図読み苦手なので、ジオグラフィカに予め入れておいたGPSデータを頼りに。
そしてロストすることなく、信州峠へ。
信州峠~平沢峠
信州峠までトップでこれた。
ここまでトップでこれたら、もうマイペースではなく、攻めて、優勝を取りに行こうと考えていた。
まずはご褒美のCCレモンをぐいっと。
先ほどから時折、クマ鈴の音がする。後ろの選手は結構近いのかも。
食べ物は結構なくなっていて、メインにしていたパワーバーのグミは4袋とも完食。
残るは大弛峠で頂いた甘納豆の小袋とZENのトラの絵が描かれているサプリ。
確か脂肪を燃焼しやすくするやつ。効果も知らんと食べてんのかい!ってね。
あと、オニシのカレーピラフが丸々一袋とトレイルバター1/3程度残っていたけども、どちらも食べる気がしなかった。
水は1Lくらい残っている。
ゴールの平沢峠までは残り10kmくらい。
有難いことに、中華丼パワーはまだ残っている。
甘納豆小袋だけでギリギリ押し通せる気がした。
よっしゃー行きますか!
10時44分
横尾山への登り、淡々といけた。息をギリギリ上げないペースで。
写真のところで一旦、尾根みたいになって一休憩。
で、ここからまだ山頂までは結構あって、心が折れた。
そういえば去年もここで折れていた。
横尾山がすっかり嫌いになっていた。
このラストの区間を攻めるにあたって、下り、いつもは回復をイメージして、歩くくらいに下るのだけど、ここを攻めた。
気を抜けばダラダラと下ってしまいそうなところを、タタタンと走った。
あと平地はゆっくりでも走った。身体に鞭を打ちまくった。
藪が深く、熱気が凄い、直射日光が痛い、木々が多い茂り、たまに頭を小突かれる、我慢の時間が続いた。
もっと楽しめば?って思うかもしれないけど、これはこれで、ストイックに出し切る感じもまた楽しかった、今思えば。
さすがに中華丼パワーも尽き、甘納豆だけではお腹が空いてきた。
ZENのトラを投入して、脂肪がエネルギーになることを願った。
飯盛山までの最後の登り!!
酷暑と暑い日ざし、急登、直登の連続に、本当に殺されると思った。
意識が飛んで倒れたらどうしようとか思っていた。
悪魔だ!とか地獄だ!とか殺人コースだ!!とか愚痴ったり、辛すぎて泣けてきたり。
飯盛山が見えた!
ここまできたら後はほぼ下り!
クハーー長かった。
武田さんに通過の電話。
そして13時1分、平沢峠にフィニッシュ!!
記録は26時間1分。去年より遅くなってしまったけど、嬉しいことに今年も優勝となりました。
結果は優勝だけど、、中盤で結構潰れたのが悔やまれる、オニシのご飯もただの荷物になってしまったし、反省点は色々とありますな!
フィニッシュ後のはなし
平沢峠からの景色。
トイレで頭と身体を洗ってすっきり。
今年はちょっとバタついていて、ゴール後の荷物を送ってなかったので、ワラーチも着替えも無い(><)
が、まあ夏だし、服も水洗いして、そのまま着ていたら、すぐに乾いた。
そうこうしているとマサさんが到着。
帰りは車で野辺山駅まで送ってもらった。
電車まで時間があったので、駅前の喫茶店で夏野菜カレーを注文。うまかった。しかし、虫歯が痛む。
店主のおばちゃんにレースのことを話したら、疲れたでしょう、と色々気を使ってくれた(^^)
また行こう、あの喫茶店。
帰りは途中までマサさんとご一緒させていただき、色々と話を伺った。
で、小淵沢からあずさ号で新宿、って感じで分水嶺トレイル終了!
来年はどうしようかな、今年殺されかけたし、、(^^;)ちょっとまた考えます。
持ち物のことはボチボチ更新していきます。