2014UTMF完走記②
UTMF直前準備
会場に戻ってスタートの準備をすべく、テーピングやらを行います。暑い!ん?ちょっと雨?
スタート時の服装は迷いましたが、下は短パンにロングタイツ、上は半袖にアームカバー。
ゼッケンはアートスポーツの景品でもらったサロモンのゼッケンベルトに装着。
しばらくは準備であたふた。うろうろしているとK野さんを見つけます。
K野さんは初ウルトラである「おんたけウルトラ」で出会った方。はるばる大阪からの参戦。
大阪からだと河口湖まではアクセスが悪く、前泊したそうです。
互いの健闘を誓って再び準備。あたふた、あたふた。
ガーニーグーを足に塗ったり、荷物整理したり。
気付けば14時半前。それでもちょっと寝たいと5分くらい横になって寝ました。
開会式が始まったようです。
最後にトイレに行きます。すると自分を呼ぶ声。親でした。
今回、親が大阪から応援に来てくれました。
で、少し会話をした後、トイレに並び、用を足します。
その後、ふと列を見るとその中に見たことある姿が。
なんと去年UTMF1位の原さんでした。
「原さんですよね?応援してます!頑張ってください」と告げると、どうもといった感じで会釈されました。
去年優勝者には専用の金色VIPトイレがあるのかと思いきや、皆平等なんですね。
UTMFスタート
そうしていよいよスタートゲートに並びます。
場所は半分くらいか?
気付けば10分を切っていて、カウントダウン。
残り5分!
3分切った!
頼むぜ~俺の足!
そしていよいよ、スターーーート!!!!!
ついにUTMFがスタートしました。
といってもゲートをくぐる選手の多さの為、ギュウギュウ!
まるで満員電車のよう。
ゲートをくぐるのに1分かかりました。
ゲートをくぐってからもしばらくギュウギュウ状態が続きます。
まずは河口湖そばのロード。応援者が手を振ってくれます。
しばらく走り、橋を越えるとトレイル区間。まずは林道の登り。
最初の林道
ここは去年のボランティアの時に試走したところ。
去年のボラではここで2:00~6:00まで赤色灯をもって誘導してました。
今年は反対周りなので去年とは雰囲気が違います。
林道をちょっと走ったり、歩いたりで登りきるとそこはロード。
周りはほとんど走っている。ロードでは結構抜かされます。
その先、再びトレイルの登りになり、下りはシングルトラック。
周りのペースが速い。シングルトラックなので自分のペースで走れないのが辛かったです。
ホカオネ、つま先がシューズに当たって既に痛い。
ホカオネの下りは対策が必要ですね。
A1 富士吉田(18.2km地点)
到着:17時29分
区間距離:18.2km
区間タイム:2時間29分(予定:3時間0分)-31分
累計距離:18.2km
累計タイム:2時間29分(予定:3時間0分)-31分
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18kmほど走り、最初のエイドである富士吉田に到着。
予定ではここまで3時間だったので30分ほど早いです。
名物である吉田うどんを頂きます。
いやー疲れた。18kmでこの疲労感!?これはやばいという感じ。
周りには小鳥チームのKさん、Uさん、I藤夫妻。
僕はちょっとゆっくり。
皆に遅れてエイドを出ました。
そこから街中を少し走って再びトレイル。
ここからいよいよ最初の難関、杓子山へと向かいます。
トレイルの登り、周りは半々くらいで走ってます。
ちょっとペースが速く、余裕がない感じ。
一旦ペースを落として、ドリンクを飲んだり、ジェルを飲んで一息。
そうそう、先は長い。
ここでようやくスタートから張り詰めていた緊張感が一回ほぐれました。
杓子山そして渋滞
富士吉田でライトの準備をするつもりでしたが、予定より早く到着したため、その先の道中で準備することに。
ザックを下ろしてライトセットを取り出します。
しまった、電池がセットされてないじゃないか、過去の俺!
電池を入れたままにしていると、それだけで消耗してしまうというのを聞いたことがあるので電池を外したままでした。
ちょっとロスです。
ライトはジェントスのHW-888H。こいつをお腹に巻きます。
それとハンドライト、これもジェントスの閃とかいうやつ。
しばらくは長いトレイルの登りだったと思います。
ちょっと疲れてきて、前の人にただ付いていく感じ。
上りきり、ようやく杓子山の頂上。この看板は写真で見たことあります。
意外と早く上まで着いたという印象。
そして、ここからの下りが大渋滞でした。
足場が悪くなってきて、岩場のゴツゴツした感じ。
ロープの区間が出てきます。
渋滞。全く動かなくなりました。
ちょうど、足のもも裏に嫌な張り感(以前からある故障の部分)があったので、岩場を利用してこれでもかというくらいにストレッチ。
周りの目なんか気にしません。
ストレッチは入念に。これはトントンさんの教え。
この張り感が炎症につながらなければいいなぁと少し不安に。
クワー!ぺッ!
渋滞にはまると周りを見る余裕も出始めます。
前の選手と「UTMF初めてですか~?この下りやばいですね」とか会話したり。
すると後ろの選手でしょうか。
痰を絡めて「クワーーペッ!!」っと唾を吐いてます。
ああ、まぁなんか虫とかが口に入ったのかな、と最初なので特に気にもせずにいたのですが、その後も1分おき位に、「クァーーー。ペッ!!」と幾度となく山の中に唾を吐きます。
・・正直やめてほしいです。
ロープをつたって岩場を下る「クワー!!ぺッ!!」
ちょっと走れる区間になりました「クワー!!ぺッ!!」
シングルトラックな感じなので前後の選手は基本変わりません。
なのでずっと後ろにこの「クワッペ選手」が付いてきます。
「クワー!!ぺッ!!」
なんかの病気でしょうか?ちょっと心配にもなってきました。
「クワー!!ぺッ!!」
「コーーー!!ぺッ!!」
「コーーー!!ぺッ!!」
ん?ちょっと音色を変えてきた?いや、そんなことはどうでもいい!!
渋滞の最初は「いい休憩&ストレッチになった」なんて余裕を見せてましたが、いよいよ関門時間が心配になってきました。
しかもちょっと寒い。でも極寒という感じでもない。
必携品を満たすために購入したモンベルのニット帽。ボルカノキャップ シャミース。
これは広げればネックウォーマにもなります。
これを使う場面はないと思ってましたが、ネックウォーマーとして使えました。
キャプリーン4を取り出すまでもない寒さ、そんな時に気軽に首に巻きつける、そんな感じです。
結局20~30分くらい渋滞してたと思います。
ようやく渋滞が解消し、走れる下りになりました。
前の選手のペースについて走ります。
途中で靴ひもがほどけました。しかも両方!
でもこの良いペースを止めたくなかったし、二十曲峠も近そうなのでそのまま走ることにしました。
すると、後ろを走る選手が「あ、靴ひもほどけてますよ。」「クワー!!ッペ!!」
え、ありがとうございます、ってお前かよ!!
本当ならちょっと仲良くなりたい感じでしたが、こんな山に唾を吐きまくる人は嫌だったので、軽くお礼を言ってそのまま走りました。
※汚い表現があったことをお詫びします。
A2 二十曲峠(33.4km地点)
到着:21時18分
区間距離:15.2km
区間タイム:3時間48分(予定:3時間12分)+36分
累計距離:33.4km
累計タイム:6時間18分(予定:6時間12分)-4分
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そして二十曲峠に到着。
予定ではA1~A2で3時間12分の所を、3時間48分かかってしまいました。
杓子での渋滞はある程度覚悟してましたが、予想以上でした。
そしてここ二十曲の関門は22:00ですが、ちょっと関門が延びたようです。
やはりここが一番関門厳しかったですね。
二十曲は去年ボランティアで担当していたところ。
時間に余裕がなく、懐かしむこともしないままレース続行。
次の山中湖きららで親が待っているらしい。
事前に21~22時到着と伝えていたのですが、これは二十曲峠の到着タイムと勘違い。
ということでメールで簡潔に「間違えた、1時間遅い」と伝え、少し急ぎます。
石割山を越え、トレイルを下る。ここは結構足が軽かったと思います。
A3 山中湖きらら(39.3km)
到着:22時14分
区間距離:5.9km
区間タイム:0時間54分(予定:1時間12分)-18分
累計距離:39.3km
累計タイム:7時間14分(予定:7時間24分)-10分
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足が軽く勾配もきつくなかった為、予定より早くなりました。
エイドは大きなテントの中を通り抜ける形になっています。
通り抜けところの右手側の建物2階にトイレがありました。
ここで用を足しました。
その後、その建物の下で無事に親と合流。
しかし止まると寒く、ちょっと余裕のない感じで会話。
明日は時間があれば西富士中学校に来るそう。
西富士到着予定は明日の昼。まだまだ長いなぁ。
その先、鉄砲木ノ頭、大洞山などを越えます。
正直このあたりはあまり覚えてません・・。
下りにさしかかり、すばしりが近づいてきたころ、ある男性を抜かしたところでその男性に「うさかめくん?」と声をかけられました。
見るとT村師匠でした。てっきりもっと前と思っていたのですが。
聞くと、どうやら胃をやられたらしく、やばい状態とのこと。
「胃はまた復活しますから大丈夫ですよ!」と声をかけ、先に進みました。
とはいえ、そういえば僕もA3辺りから胃が気持ち悪くなってました。
まさかこんな序盤で!?という感じです。
各エイドの特産品を美味しく頂けないのです。ジェルもなんかいらない。
なんで!?
A4 すばしり(55.7km地点)
到着:1時29分
区間距離:16.4km
区間タイム:3時間15分(予定:3時間24分)-9分
累計距離:55.7km
累計タイム:10時間29分(予定:10時間48分)-19分
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「A4すばしり」にはトルデジアン完走者のアンさんがいました。
「ここまで無事来れて良かった」などといろいろ声をかけていただきました。
あと、八ヶ岳100マイル屈辱の115km地点で、僕より後でやってきたにもかかわらず、そのまま完走を果たした勇者、K元さんがいました。
彼はもう出発するところでした。
「ゴールで会おう!」互いの健闘を祈ります。そして、今回こそはこの人みたいに完走してやる!と思うのでした。
仮眠@すばしりエイド(仮眠1回目)
A3あたりからどうも眠気が酷い。まだ先も長いし、関門まで余裕があったので、仮眠施設で寝ることにしました。
ここで寝るのは予想外。
やはり風邪で体調が良くないようです。
施設に入り、とりあえずテーブルに座ると、前から僕を呼ぶ声が。
Nトモさんでした。この方はハセツネボランティアで出会った方。
その後も八ヶ岳やハセツネで出会ったりしています。
今回は応援で来ていて、その仲間が既にリタイアしてしまったとのこと。
そして食料が余っているからと、コンソメスープやジェルなど色々頂きました。
あとその後のレースの鍵を握るともいえる「カイロ」も頂きました。
僕が「胃が気持ち悪くて」と伝えると、お腹が冷えたんじゃない?と言われ、過去にも冷えから気持ち悪くなった経験を思い出すことができました。
(Nトモさん、あの時は本当にありがとうございました!)
持っていた腹巻を巻き、更にその上からカイロを張りました。
そして毛布を借り、仮眠室で15分ほど寝ました。
オフィシャルの毛布は完売しているようでした(毛布もNトモさんが貸してくれた)。
途中でオフィシャルの毛布に空きが出たのでそれも使いました。
15分間、体が火照っていて、結局は横になって目を瞑っただけとなりました。
ふと横を見ると毛布なしで寝ようとしている選手が。
「疲れましたねぇ」なんていうと、なんか反応が薄い。なんか日本語しゃべれない風な感じ。
ああ、なんだ海外の選手か。もう出発するし、この毛布使う?というと彼はありがたそうにそれを受け取りました。
そして僕がグッドラック!と告げると、彼も頼りない笑顔でそれに答えました。
仮眠とカイロの効果か、先ほどまでの眠気と胃の気持ち悪さは大分良くなりました。
あと持参していた「ガスター10」を投入しました。
こんな序盤に胃が悪くなるのは想定外。持参していたのは後半用の2本だけ。
1本で8時間効果持続。
こんなことならもっと持参すれば良かったです。
ガスター10は初使用。ほんと気持ち程度の粉が数グラム。本当にこんなので良くなるのか?といった感じです。
今、この1本をケチっても意味がないと思い、飲むことにしました。
再出発 太郎坊エイドへ
ここから次に目指すは「太郎坊」。
マップによると登り基調の9.9km。
そしてこの区間はほとんど記憶にないです・・。
時間帯で02:00~04:00といったところで、一番眠い時間帯(仮眠してても)。
覚えているのは手前4kmほどから2人の男性選手にひたすら付いて行かせてもらったこと。
丁度良いペースだったので、何も考えずについて行こうと思いました。
途中から足場が砂場になったのを覚えています。
てっきり、すばしりエイド前が砂の道かと思っていたのですが、ここで砂になるんだーなんて考えてました。
そして砂の登りにさしかかった辺りで夜が明けてきました。
その登りを折り返してくる選手がいます。これは太郎坊エイドを出発した選手か。
エイドに到着する前に、その2名に「ありがとうございました」と告げました。