ワラーチ3作目の材料と作り方
ワラーチ3作目
3作目となるワラーチが完成したので、材料や作り方についてまとめました。
用途
用途はランニング用です。
トレイルランニングでも使うことを視野に入れ、厚めに作りました。
材料
ビブラムシートにクッション素材としてスポンジを貼り付け、その上にネオセルという薄いゴム素材のものを貼り付ける3層です。
ビブラムシート
価格:1500円
購入場所:東急ハンズ渋谷店
仕様:7mm×130mm×330mm
黒セルスポンジ
価格:300円くらい(1枚)
購入場所:東急ハンズ渋谷店
仕様:5mm×200mm×330mm(両足分で2枚購入)
ネオセル皮付
価格:300円くらい
購入場所:東急ハンズ渋谷店
仕様:1.5mm×300mm×300mm
G17ボンド
価格:300円くらい
購入場所:東急ハンズ渋谷店
仕様:
ボタンノミ
価格:1000円
購入場所:ユザワヤ蒲田
仕様:12mm幅対応
15mm幅のボタンノミがなかったので、12mm幅で一度穴を開けて、3mm程度ずらしてもう一度穴を開ける作業となりました。
デザインナイフ
価格:450円くらい
購入場所:東急ハンズ渋谷店
アクリルテープ
価格:81円(1mあたり)
購入場所:ユザワヤ蒲田
仕様:15mm幅
本ページで紹介するワラーチでは片足につき1mあれば十分です。
ラダーロック
価格:84円
購入場所:ユザワヤ蒲田
仕様:15mm幅用
型
裏紙に足を乗せてペンで型をとります。
片足分だけとって、もう片方の足は裏返して使いました。
ハサミ
布きりバサミ。
100均で購入。
ビブラムソールのカットに使用。
作り方
材料が揃えば、次は作り方です。
STEP-1 型とり
いらなくなったA4の紙に足を乗せ、ペンで型を取ります。
穴を開けるので、気持ち余裕持たせて。
片方の型を取ったらば、もう片方はそれを裏返して使います。
やはり両方で左右対称の作品のほうが見た目が良いので。
両足で形が違うから両足とも型を取る!というのもアリだと思います。好みの問題ですね。
なんだかんだ写真では両方とってますが、結局、片足分を裏返して使いました。
STEP-2 ビブラムシートの切り出し
STEP-1で作った型をビブラムシートの凸凹がない面に当て、ペンで切り取り線を書いていきます。
白いペンのほうが分かりやすくて良いと思います。
この時、型を取る位置に注意してください。
凸凹側には「VIBRAM」の刻印がありますが、この刻印がワラーチの後方に来るようにしてください。
ワラーチで走るときに一番磨り減るであろう、指の付け根部分にこの刻印が来てしまうと、グリップ力が減ってしまうと思われるので。
刻印はなるべく影響のない位置にもっていきたいですね。
切り取り線が書けたら、いよいよ切り出しです。
最初は変な風になったらどうしようと不安になりながら切るのを躊躇うかもしれませんが、たかが1500円程度のもの、勢い良く切り出してください。
されど1500円ですがね(^^;)
僕はビブラムシートの切り出しにはいつも100均で購入した布きりバサミを愛用しています。
簡単に切れるのでオススメですよ。
STEP-3 貼り付け
ビブラムシートの切り出しが完了したらば、次はスポンジへの貼り付け作業です。
スポンジは裏表特に気にすることはないです。
ビブラムシートにまんべんなくG17ボンドを塗り、へらで伸ばし、スポンジへ貼り付けます。
端に塗り残し箇所があると、完成時にパカパカすることになるので気をつけてください。
逆に塗りたくると、貼り付け時に余ったボンドが間からはみ出してしまうので、適度に塗布して伸ばす感じです。
STEP-4 圧着
両足ともビブラムシートとスポンジの貼り付けが完了したら、そのまま重しを乗せて一日放置します。
STEP-5 切り出し
圧着が完了したら、次はスポンジの切り出しです。
貼り付けているビブラムシートに沿ってナイフを入れ、スポンジを丁寧に切り取っていきます。
この作業は布きりバサミよりもカッターあるいはナイフのほうが作業しやすいと思います。
今回はビブラムシート&スポンジ&ネオセルの3層なので「貼り付け」→「圧着」→「切り出し」は2回行いました。
(※写真は完成後に撮影したものなので、紐が付いていますが、作成段階ではまだ紐はないです)
スポンジの切り出しが完了したら、それにG17ボンドを塗って、ネオセルに貼り付けて、圧着して、ネオセルを切り出してという感じです。
なおネオセルには裏表あるので貼り付け面には注意してください。
これでワラーチのベースが完成しました!
STEP-6 穴あけ
穴あけの箇所は「A:親指と中指のそれぞれの付け根の間」、「B:Aの上方1.5~2cmの箇所」、「C:外踝の下」、「D:内踝の下」の4箇所です。
場所が決まったらペンでマーキングして、今回はボタンノミというボタンホールを空けるための裁縫道具で穴を開けました。
通す紐は15mmでボタンノミは12mmなのでちょっとずらして2回開ける感じで・・。
踵の左右の穴の位置ですが、内側の穴は外側の穴よりも気持ち下方に開けてください。
実は写真のワラーチはこれを逆にしてしまい、内側の穴が上方に位置しているため、紐の締りが悪くなってしまい、さらにもう一つ穴を空けることになりました。
STEP-7 鼻緒裏のソールカット
写真はSTEP6で開けたAとBの穴に紐を通した状態ですが、この路面に接する紐の部分は走っていると擦れてしまうので、その部分のソールの凸部分をデザインナイフで削ります。
こうすることで紐はソールに収まり、路面と接することがほぼなくなり、切れにくくなります。
STEP-8 紐を通す
ボタンノミで穴を開けてもポンチと違いくり貫く訳ではないので、紐(アクリルテープ)を通すのには苦労します。
その分、通した後は紐がスカスカして遊ぶことはないので良いのですが。
アクリルテープは先を斜めにカットし、ライターであぶると固まるので、幾分か通しやすくなります。
紐を通す手順は以下です。
①A穴に足側から地面側に紐を通し、そのままB穴に通して足側に紐の先端を戻します。
②紐の先端はラダーロックで固定します(ラダーロックはあらかじめ穴に通す前に戻す側の紐にセットしておく)。
③反対側の紐の端をC穴に足側から地面側に通します。
④③で通した紐をCの上でクロスさせて、D穴へ足側から地面側へ通します。
⑤④で通した紐をDの上でクロスさせて、A-C間の紐に対して下から交差させ、上から戻してラダーロックで固定。
STEP-9 紐の調整
紐を通したら、実際に履いてみて、紐の締め具合を調整します。結構重要な作業です。
まずはA穴~C穴間の長さ。
ここが長いとワラーチとの密着が弱くなり、パカパカしてしまいます。
適度に短くしてください。
ポイントは指を曲げたときにワラーチも一緒に曲がるかどうかです。曲がっていると、よく密着出来ています。
次にD穴とA穴~C穴で交差させている部分の長さ。
ここはラダーロックも使って調整。
この部分は割りと調整しやすいので、走っているときでも調整出来ます。
完成
以上の流れでワラーチ3作目完成です。
これまではウェットスーツを使っていましたが、それに変わるスポンジはより軽いのか、全体的に軽くなりました。
あと、ウェットスーツや真田紐は高価です。
ウェットスーツ1000円くらい、真田紐メーター300円くらい。
それに比べてスポンジ、ネオセル、アクリルテープは安く、より安価でワラーチを作成することが出来ました。
ただ、アクリルテープは鼻緒の当たりが強いかもしれません。
鼻緒の当たりで言うと、やはり真田紐や牛紐なんかがソフトだと思います。
僕は鼻緒部分の皮が少し硬くなっているため、アクリルテープでもそれなりに走れているのかもしれませんが、初めての方がいきなりアクリルテープだとちょっと痛いかもしれません。
ワラーチに答えはないと思います。
とりあえず作ってみて、試行錯誤していく中で、自分のベストを探していくのが面白いのかもしれませんね。
実戦
2016年5月3日~4日に開催された橘湾岸マラニック春のステージの173kmの部に参加。
悪天により127kmに短縮されましたが、無事に完走しワラーチでの最長記録を更新しました。
履いたのは3作目のワラーチ。
紐が切れることはなかったです。
鼻緒の部分がちょっと擦れてしましましたが、ほぼ問題なし。
ただ、100kmを越えてから左足の甲の痛み、前脛骨筋下部の痛みが出てしまいました。
ワラーチ リンク
1作目 : ビブラム8338+ウェットスーツ+真田紐
2作目 : ビブラム8338+ウェットスーツ+真田紐 → ウェットスーツ+ネオセル+ナイロンテープ+ラダーロック
3作目 : ビブラム8338+スポンジ+ネオセル+アクリルテー+プラダーロック
4作目 : ビブラム8338+ブロックゴム+ナイロンテープ+ラダーロック
5作目 : ビブラム8327+ノンスリップシート+ナイロンテープ+ラダーロック
6作目 : ビブラム8338+スポンジ+レザー+ナイロンテープ+ラダーロック