房総半島自転車旅行①

房総半島

久しぶりに土日の2日間予定が空きました。
それがほぼ確定したのは金曜日の夜。
どこに行こう。なんとなく頭に浮かんだのは東京湾フェリーを絡めた自転車旅。
そういえば「勝浦」という町は前から知っていたけど、行った事がない。
よし、勝浦に行こう!
さっそく「じゃらん」で宿を探すも目ぼしい宿がない。
宿泊エリアを白浜まで広げると、丁度、予算にも合った宿を発見。
これで宿は決まった。後はルート。

東京湾フェリーで千葉県に入り、浜金谷から房総半島を横断して勝浦というルートもあったが、そこは前に走ったルートと被りそうだったので却下。
いかに初めての道を走るかっていうのは旅のポイントです。
結局、千葉駅周辺の駅まで輪行して、そこからいすみ鉄道いすみ線に沿うようなルートで勝浦を目指すことにしました。
なんでも、このいすみ線の駅は情緒あって良さげなんだとか。

コース(1日目)

千葉県五井駅スタート。
いすみ線沿いに進み、勝浦市。
海沿いに走って、鴨川市。
途中、海沿いの道からはずれ(ミス)、安房グリーンライドにより白浜へ。
走行距離:127.4km

・・・自転車快適度・・・
五井~勝浦 ★★★★☆
勝浦~九重 ★★★★☆
九重~白浜 ★★★★☆
全体を通してアップダウンは少ない印象でした。

出発

金曜日の夜に決めたこのプラン。
しかし、土曜日の朝起きられるか、はたまた、急な仕事が入る可能性も僅かながらあり、宿は予約せずに金曜日を終えました。
迎えた土曜日の朝。仕事は大丈夫そう。天気も良い。よし、行くか!
と、ようやくじゃらんで宿を予約。宿は「ライズリゾート」というホテル。朝食ブッフェ付に惹かれました。税込み7000円。じゃらんポイントが溜まっていたらしく、2000円引きの5000円となりました。
朝はだらだらしてしまい、最寄り駅を出発したのは10時過ぎ。
途中、品川駅で横須賀線に乗り換えます。
品川駅のホームで良い匂い。立ち食い蕎麦屋さんでした。
急ぐ旅でもないので、ここで腹ごしらえ。


かけそば310円。ねぎが多めでちょっと幸せな気分。
電車を1本パスしたものの、次の電車はすぐにきました。
横須賀線、予想以上に混んでおり、自転車を配置する場所探しに苦労します。
東京駅あたりからは空きました。
やっと座れた所で、自宅最寄り駅で購入した玄米おにぎり2個を食べます。
そういえば「ラジオ」を持ってきたいたので、聴こうとするも、イヤホンを忘れたようです・・。
仕方なく、耳に当てながら聴こうとするも、腕が疲れるので断念。

1時間40分ほど電車に乗り、千葉県の「五井駅」に到着。
駅の出口は2箇所あり、どちらが目的の方向か分からなかったので、とりあえず近くの出口から出発しました。
すこし進んでGoogleMapを見てみると、どうやら目的地とは反対側の出口だった模様。
これは確率1/2なはずですが、このような場合、大抵、逆の出口に出てしまうことが多いです・・。

この五井駅より「いすみ鉄道いすみ線」が走っており、千葉県の東海岸に位置する「大原駅」まで続いているようです。
今回はそのいすみ線に途中まで沿うようなルートで勝浦市を目指しました。


五井駅を出た後は天気もよく、道も綺麗。なんとなく今回はいい旅になるんじゃないかと予感させてくれます。
ずーとまっすぐ進み、マルエツ国分寺台店あたりで右折。
297号線に入ります。

上総鶴舞駅

297号線をしばらく進んでいると右手に趣のある駅が目に入りました。


寄り道してみるとそれは上総鶴舞という駅でした。
無人駅です。


どうやら「関東の駅百選」に選ばれている駅だそうで、写真を撮っている人もちらほら。
ここで一息入れることにしました。
で、ルートを確認すると、少し進みすぎていたことが判明。
このまま297号線でも勝浦にはいけるのですが、その南側を走る81号線を通ったほうがいすみ線とも併走できるし、より交通量の少なそうな道だったので、そちらを走ろうと予定していたのです。


81号線に無事合流して、まもなく高滝湖に到着。
行き交うサイクリストに手を振られ、それに応じます。
そういえば今回の旅で、サイクリストに会ったのはこの周辺だけだったかも。


高滝湖には(恐らく)バス釣りをしている人が多くいました。
本ルートを外れ、湖際の道を散歩。


その後、里見駅に到着。
ここは「プチ道の駅」みたいになっていて、野菜やらを直売していたり、軽食コーナーもありました。
いい感じです。
この感じだと、いすみ線の全ての駅を見たくなってきましたが、そんなことをしていては白浜に到着できなくなりそうだったので、それは次回にとっておくことにしました。
好きな本片手にいすみ鉄道に乗り、各駅でコーヒーでも飲みながら、ぶらり旅・・なんてのも悪くなさそうですね。
(1日フリーパスもあるようです)

その後、養老渓谷駅への分岐。駅に寄ろうか迷いましたが、寄ると遠回り。この先の距離がまだ読めていない不安もあり、急ぐことにしました。
81号線より32号、そして465号線を経由して297号線(大多喜街道)へ。
その297号へ入る手前でいすみ鉄道とはお別れとなります。


最後に寄った駅は「総元駅」
ここも無人駅。


入り口には「2014in総元 里山のイルミネ」なるものが飾られていました。
駅の中に入ります。
ホームの向こう側では農家の人?が植物を運んでいました。
おばあちゃんたちが椅子に座り談笑しています。のどかです。
結局、駅に寄り道しちゃいましたね。

坦々麺

さて、勝浦を目指します。
というか、なんだか今日は足が重いです。こんな状態で白浜まで走りきれるのでしょうか。
最悪、外房線で輪行しようと考えてました。
それでも外房線は白浜までは走っていないので、一番近い千歳駅まで輪行しても、そこから白浜までは約13km。
とりあえず勝浦、鴨川くらいまでは走ろう。
勝浦が近づくにつれ、「坦々麺」の文字が多く目に入るようになりました。
そういえば、今回のルートを調査した時に、勝浦の名物は坦々麺だと書いていたのを思い出しました。
丁度、おなかもすいてきたので坦々麺を食べようと店を探すことに。
結局、良さそうな店がなく、市街を離れ先に進むことに・・。
勝浦市街を出て128号線に入る手前、左手に海が見えてきたところで「坦々麺」の文字!
これが最後のチャンスだ、と暖簾をくぐります。


「磯料理 朴亭」という店。
中に入ると店主の子供でしょうか、ワイワイとお母さんらしき人と戯れています。
坦々麺は1日20食限定と書かれていたので、「坦々麺はありますか?」と聞くと「ありますよ」と言われたので注文。これで坦々麺ミッションはクリアーです。800円。
出てきたのは糸唐辛子が乗り、赤々とした坦々麺。
どのあたりが名物なんだろう。玉ねぎがごろっと入っている辺り、他の坦々麺とは確かに違うような・・。
そして完食。ラーメンパワーで体の重さが吹き飛んでくれればいいのですが。


店を出てからしばらくは左手に海を見ながらの良い道でした。
なんだか2013年末に走った四国の「夕やけこやけライン」を思い出しました。
あの時は夕やけこやけラインとは名ばかりで、天気が悪く、夕日を全く見ることが出来きませんでしたね。
今日に限っては、こっちのほうがよっぽど夕やけこやけライン(^^)
・・ダメだ。やっぱり足が重い。登りにさしかかるとほとんどスピードが出ません。
まぁここまで60km以上は走っているのだし、最近の自転車走行距離を考えれば当然なのかも。

頭に「輪行」の二文字がよぎります。
もう、近くの駅から輪行しようか。
ふと右手に現れた駅?なのかなんなのか分からない「行川アイランド駅」。
余りにも小さいので、なんかニセモノ?ぽかったですが、れっきとした外房線の駅だったようです。名前の由来が気になりますね。


日が暮れてきました。
今は陸の東側を走っているので、てっきりサンセットは拝めないと思っていたのですが、良いサンセットに出会えました。
後で地図を見ると、東側をずっと南下しているわけではなく、西に進んでいる場所もあったので、そのタイミングで夕日が見れたのだと思います。
「安房小湊駅」近くのセブンイレブンで一息。
100円コーヒーを飲みます。
夕日を眺めながら飲むドリップコーヒー。ズズズ・・と疲労した身体に温かいコーヒーが染みてゆきます。
さて、ここ安房小湊駅から輪行しようか・・。と迷いましたが、コーヒーを飲んだらなんだか元気が出てきて、もう少し進むことに。

暗黒の安房グリーンライン

その後、128号線を進んでいると町並みが華やかになってきました。
ああ鴨川に着いたんだな、と分かりました。
左手に「鴨川シーパラダイス」の文字。なんだか湘南、江ノ島に似た雰囲気が漂っています。
少し違うのは観光客向けのホテルが多く建っていることでしょうか。
湘南江ノ島にもホテルはありますが・・。
ここまできたら輪行してもそんなに変わらない。むしろ、自転車を畳んで、また組み立てて出発、ということが面倒です。
意を決してこのまま自走でライズリゾートを目指すことにしました。

意を決してからはひたすら進みました。
もう辺りは暗く、ずいぶんと寒くなってきました。
当初、足にはCW-Xのパフォーマンスロングタイツを履いていましたが、その上からさらにモンベルのライトトレールタイツを装着。
手にはファイントラックのグローブ&モンベルのオーバーミトングローブ。
上はユニクロの防風ジャケット。
そして100円均の反射板タスキ。これで後方からの車にアピールします。
自分で「その反射っぷり」を確認したことはないですが、大分アピールできている気がして、安心できます。
さあ、夜対策、寒さ対策もバッチし、進むぞー!

良い感じに進んできたところで、ふと、道の左手にドラッグストアが見てたので寄ることにしました。
トイレに入り用を足しながら現在地確認。
ありえない場所を示しています。ああそうか、屋内だからGPSが狂っているのだな、と。
外に出て、もう一度現在地把握。
GoogleMap先生は先ほどと同じ位置を示しています。
ここでようやく理解。道を間違えた!
本来ならば房総フラワーラインに入って南下しなければいけないところを、そのまま128号を進み、今は半島の真ん中あたりの九重駅付近。
しまった。戻るにも結構距離がありそうだし・・。
ここからの修正ルートをGoogleMap先生に尋ねると、九重駅から南下する「安房グリーンライン」で行けばあと13kmだよ、と言っています。
その安房グリーンラインの道はいかにもローカル線ぽい雰囲気がします。
しかし、日も暮れ、早く宿にたどり着きたい一心から、その安房グリーンラインにかけてみることにしました。
ドラッグストアではヤマザキのチーズパン、プロテインバー、カゴメ野菜ジュースを購入。

グリーンラインに入ったところで嫌な予感が的中。
街灯がないのです。
そのため辺りは真っ暗。
こりゃあヘッドライトを持ってくればよかった。
自転車のヘッドライトの小さい明かりを頼りに前に進みます。くだりは恐る恐る・・。
たまに行き交う車の明かりに助けられます。
向こうからしたらこんな時間にこんなところを一人で自転車を漕いでる人がいるなんて思わないでしょう。
道はよく整備されており、とても走りやすい。けどアップダウンがあり、久々に100km以上走った足に堪えます。
そして暗すぎて、足の疲れ以上に、お化けが怖くなってきました。
ライトの明かりで一瞬ありえないものが反射しないだろうかと変なことを想像してしまい、あまり路肩を見ないようにします(^^;)
くそー。早く終わってクレ・・。
長めのトンネルに突入しました。普段は怖いトンネルも、逆に明かりがあってなんだか安心。
トンネルを越えるとそこには民家やらが見えてきて、一安心。白浜です。

白浜到着

白浜には以前にも一度自転車で来たことがあり、なんとなく覚えていました。
スーパーがありました。ODAYA。前はなかったような。そういえば千葉県ではこのODAYAを多く見ました。
夜の10時までやっているのを確認し、目指すはライズリゾート。
そして到着。やった、なんとか自走でゴールに到着です。走行距離127kmほど。現在19時半ごろ。
1階は駐車場になっており、なんだか真っ暗。そして建物は写真よりも少し古びた感じ。
まぁ直前でも予約できた宿だし、、。と2階のロビーへ行き受付を済ませました。
おみやげコーナーの奥に古い感じのゲームセンターがある!後で行こう、と思いながら7階の部屋へ。


荷物を置き、そのまま外出。目的は晩飯。


ライズリゾートの人に紹介してもらったご飯所「板前料理 きよ都」さんに行きました。
入るといかにも地元の居酒屋といった雰囲気。
昼ならば定食があるらしいのですが、夜は一品ごとに注文とのこと。居酒屋なので仕方ないです。
しかし、ご飯、味噌汁、おしんんこ、小物からなる「ご飯セット」なるものが350円であり、これを注文。
あとは、やはり白浜に来たんだから地魚を食いたいと、魚注文しようとメニューを物色。
煮魚、焼き魚などそそられるメニューがありましたが、550円~と「~」の記載が気になります・・。
地魚南蛮漬けは歯切れ良く「550円」。これを注文。
注文してまもなく、ご飯が到着。ご飯はお変わり自由とのこと。ありがたいです。
僕は普段、お酒を飲まないので地元の居酒屋などに行く機会もないのですが、こういった旅先ではご飯を食べる為に地元の居酒屋に行くことがあります。
やはり居酒屋とは会話を楽しむところなのでしょうか。店員さんからどこから来たのか、どこに行くのかなど聞かれます。
僕は口下手なので大したことも話せず。ちなみに安房グリーンラインをこの時間に走ってきたと言うと、少々ビックリした様子で、あそこは地元の人もあまり通らないよーとのこと。やっぱり。
南蛮漬けしか頼んでないのに、きびなごの煮付けやら、アラをサービスしてもらいました!なんか良いですね。旅先の地元の居酒屋。
僕がもっと酒好きで、口達者ならばもっと多くの時間をここで過ごせたのでしょうが、話しているうちに気まずくなりそうなので、ご飯を食べ終えるとそそくさと店を出ました。
帰りにスーパーODAYAに寄り、買出し。ボトルの紅茶と、お菓子を購入。


今日くらいはポテチ食べても良いでしょう!って結構日ごろから食べてますが。
その後、2階の大浴場へ。運良く独り占め。ザプーーンと湯船につかり、旅を振り返ります。
やる気ない場面もあったが、やっぱり来て良かったなぁ~。旅をして後悔した旅はこれまで一度もないので、やはり無理してでも旅には出るべきなのでしょう。
丁度、風呂から上がるころに、おじさんたちの団体。みんな旅行なのかな。

風呂から上がって、部屋でくつろいでいると、時間は夜の10時過ぎ。
そういえばゲームセンターは11時までって書いてあったから、行ってみよう!と再び2階へ。
昔よくやった、機械でお菓子をすくって、レーンに乗せてお菓子を落とすゲーム。じゃんけんマシーン。などなど。なんとも懐かしいゲーム機が沢山あったので、楽しみにしていたのです。
が、2階に到着すると、遠めで見ても既に電源OFFされているのが分かります。11時までって書いてあるのに!
諦めて再び7階の部屋へ。
旅メモを記録して、就寝。